VOCALOID・UTAUキャラ二次創作サイトです
[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
≪ Last moment | | HOME | | Bonds of rope ≫ |
UTAUTAI
ちょっとにゃぽの方で語っちゃったのであれですが。
UTAUっていいと思うのです。
うん、それにつきる。
ってことで穂歌ソラ視点のお話です。
自身を、認識する。
自己が、確立される。
《UTAU-穂歌ソラ》
名前がまだなじんでいない。と、まず感じた。
音源の配布を始めてから名前募集をしたからのようだ。
五感は正常。……正常?
もう一度確認し、ソラは自らに感覚・感情プログラムが付加されていると理解する。
視界が、急に開けた。
何度か瞳を瞬かせ、いまだなじまない五感を働かせる。
目の前には、五体の人間型をした――VOCALOIDと思われる存在があった。
「穂歌ソラさん?」
その中の、緑の長いツインテールを揺らす少女が、興味津々といった様子で声をかけてきた。
「はい、初音ミクさん」
UTAUに初めから登録されている、一般常識とは別のVOCALOIDデータから認知する。
初音ミクは何がそんなに嬉しいのか、わぁっと歓喜の声をもらした。
「リンたちのことが分かるんだ!」
「マスターがそう言ってただろ」
元気に話す、金色の癖の強い髪のよく似た二体を、一瞥する。
「はい、鏡音リンさん、レンさん」
返事をしてから、三体の後ろにいた二体にも視線をやる。
「初めまして、だね。
名前は知ってるだろうけど、一応。僕はKAITO。
これからよろしくね、穂歌ソラ君」
「同じくMEIKOよ。よろしく」
年長者らしい落ち着きを持った話し方だった。
CVシリーズの前のVOCALOIDの二体。
ここのマスターは珍しく同社のVOCALOID全てを揃えているのだと、思った。
「よろしくお願いいたします、KAITOさん、MEIKOさん」
差し伸べられていた青年の手を取り、握手をする。
決まりきった挨拶に、初音ミクがなぜか不思議そうにした。
「ちょっと固くないですか? ソラさん」
きょとん、と可愛らしく小首をかしげる。
「そうでしょうか?」
自分では判断ができなかったから、素直に聞き返した。
どこが、どう、固いのか。
まず、そこから分からないのだ。
「ミク、彼を困らせたらいけないよ」
KAITOが穏やかに初音ミクをたしなめる。
「だって……」
初音ミクはなおも何か言いたげにこちらを見ていた。
「私はVOCALOIDではなくUTAUですから」
きちんと答えられるだけの判断材料は持っていなかったけれど、黙ったままではいられなかった。
少女の緑の瞳が、ソラを責めているように思えたから。
「まだ感覚も感情プロクラムも動作を始めたばかりで、なじんでいないのです」
あらかじめ感覚・感情プログラムが導入されているVOCALOIDは、拒否反応がない。
それとは違い、UTAU用に作られたフリーの付加プログラムは、時にはバグを起こすこともある。
ソフト自身と共に、何度もバージョンアップがなされているのだ。
続けて話し、なんとか説明できただろうかと安堵する。
そんな感情の動きが変に思えて、少し眉をひそめてしまう。
ソラの様子に、ミクが慌てたように手を振った。
「別に悪いとかそんなんじゃないんです!
でも……せっかくなら、仲良くしたいじゃないですか」
少し照れながらもそう言うミクは、ソラの目に好意的に映る。
「それには僕も同感です。
今後、気をつけるようにしますね」
一人称を変え、かすかに笑みを浮かべる。
親しみやすくを心がけての、初めての笑顔だった。
「行こう? マスターが待ってるよ!」
急にミクに手を引っ張られ、途惑いながらも二、三歩と足を進める。
その先にあるのは、きっとマスターの顔を見て話せる直通回路だろう。
通信でのやり取りだけで済むわけではないようだった。
これから会うマスターは、ソフトとの交流を重んじる人なのかもしれない。
VOCALOIDとは違って、刷り込みのような忠心がないUTAUのソラは、その人をどう思うのだろうか。
自分自身でも、予測がつかなかった。
「こっちだよ」
強引に、けれど優しく引かれる。
握られた手が熱を持つ。
分からない感覚に、ソラは首をかしげた。
何の変哲もない、ソフト同士の出会いだった。
どんな関係ができるのか、そこにどんな意義を見出すのか。
この時は、まだ、何も分からない出会いだった。
≪ Last moment | | HOME | | Bonds of rope ≫ |
樹神さんはじめまして!
UTAU大好きの百兎と申します。
UTAUで小説が読めるとは思っていなかったので、感無量です! ありがとうございます!
特にソラは我が子のように愛しい音源なので、喜びもひとしおです!
「名前がまだなじんでいない」という表現がすごく素敵だと思いました。
続きがあるのならば(というか激しく希望!)wktkしながら待たせていただきます!
初めまして、百兎さん!
って、音源元さまなのですか~!?
あわわわ、まさか見つかってしまうとは、じゃなくて、ええと……ありがとうございますっ!
黙認してくださるだけでなく、こうしてコメントまで残してくださるとは!
なじんでいないという表現は、UTAUならこういうのもありかなぁと思った次第です(^^)
VOCALOIDとの違いを考えるのが楽しいです♪
続きは現在進行形で書いてます!!
失恋確定だったりシスコンだったりともう本当に申し訳ない感じですが、楽しみにしていてくださると嬉しいです!
誤解を与えるような表現ですみません……中の人(音源元)ではないけどずっと見守ってきたので、「我が子のように」です;
私はソラの衣装デザイン勝手に作って一番最初に喋らせただけの人です(もちろん中の人には無許可w)。
ちなみに中の人はyuuさんですよ!
シスコン説は私も各所でプッシュしております!
いつかシスコンミニドラマ(音声のみ)を作るのが夢です!
またちょくちょく見に来させていただきますね~!
音源元さまではなかったのですね!
ちょっとだけほっとしてしまいました(妄想にまみれてるので)
ですがあの動画とかこの動画とかの作者さまでしたか!
うわぁ、改めてありがとうございます!!
我が子のようにというのも分かるような気がします(^^)
私も話を書いていて愛着というか、可愛くなってきてしまって……v
もうどっぷりです(笑)
シスコン支持の同志とは! 嬉しいです!!
ミニドラマ、楽しみにしてますね♪
コメントありがとうございました!!