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Lunar Farside
今日は某中の人のお誕生日♪ おっめでとうござまーす!
そんなわけでユズルナです。カプ未満かもしれません。
「月は自転と公転の周期が、完全に同期しているんです。
地球から見た月は秤動と呼ばれるゆっくりとした振動運動を行なっていまして、実質地球側から観測できるのは月面は、59%なんですけどね」
何度も言葉を変えて説明するが、
「む……難しいよ~」
そのたびルナは顔をくしゃっとゆがませる。
その様子が微笑ましくて、ユズは思わず笑みをもらした。
「つまり地球からは月の片面しか見ることができないんです」
理解できるよう結論だけ述べると、ルナの表情に花が咲く。
「あ、それは聞いたことある!」
自分の知ってる話になったのが嬉しいのか、晴天の色の瞳がより輝きを増した。
付け耳も力を取り戻したようにみょんと立っている。
本当に彼女は分かりやすい。
「でも、ルナさんには表しかありませんね」
ルナの裏の面を考えてみて、ユズは苦笑する。
彼女にそんなものは存在しない。
「そう?」
首をかしげた拍子に、長い金の髪がさらりと流れた。
月映えるとはよく言ったもので、彼女の髪は月の下で見るのが一番美しい。
「感情がすぐ顔に出るでしょう?」
「まあ、それは確かに」
思い当たる節があるのか、ルナは否定しなかった。
「いつも誰にでも、屈託なく笑いかけて。
嫌なことがあったら不機嫌になって。とても分かりやすいです」
ユズはだんだんとうつむいていってしまう。
きっと、情けない顔をしているだろうから。ルナに見られたくなかった。
思うままにふるまって、感じるままを顔に出す。
少年にはできないことだ。
腹が立つことがあったって笑っていられる。
笑顔で嫌味の一つでもお見舞いして。
ひねくれ者で、嬉しさをそのまま表現するなんて、できるはずもなくて。
表情を作るのは簡単で、偽っているうちに本当の思いすら、いつしか忘れてしまう。
だからこそ裏表のないルナに、どうしようもなく惹かれる。
「裏のない人なんているのかなぁ?」
ルナの言葉にユズは顔を上げる。
「アタシたちにだって人格があって、感情があるんだもん。
誰にも言えないようなヒミツとかあるかもしれないよ」
ルナは夜空を仰ぎながら、微笑をたたえて言う。
分かりやすい彼女には珍しく、その表情は何を思っているのか読めなかった。
「それは……そうですけど」
今度はユズが否定できない番だ。
これは、ルナにも裏面や隠していることがあるということだろうか?
何も考えずに口走っている可能性もあるので、分からない。
「あ、でも――」
急にルナがこちらに顔を向け、ユズはたじろぐ。
「もしアタシに裏があっても、ユズ君になら見えるね!」
かも、やたぶん、のように曖昧な言い方ではなく、断定形。
どこからそんな自信が出てくるんだろうか。
「どうしてですか?」
疑問をそのまま口にする。
「だって、お星さまでしょ!
月の表だって裏だって、見放題だよ♪」
月よりも太陽よりも明るい笑顔でルナは言った。
ユズだけは、裏面だって見られると。
この人はどうしてこう、いつも人の意表をつくんだろう。
どうしてこんなにも自分を喜ばせてくれるんだろう。
伝えきれない感謝や、幸福感が、胸をゆるく優しくしめつける。
「そうなら、嬉しいですね」
「嬉しい?」
ルナはきょとんと目を丸くした。
「はい。ぼくだけが、見ることができるなんて。
独り占めは、気持ちが良いです」
少年は子どものような笑みを浮かべる。
ユズにしか見れない面なんて、本当にあるのかどうか。
そんなことはもうどうでもよかった。
ルナが、そう言ってくれたことが、嬉しくて。
それに勝る思いはないだろう。
「あ、なんか分かる~!
モモちゃんの作ったお菓子とか、独り占めしたくなるもん!」
ルナは手を打って、見当外れな例えを出してきた。
ユズにとっては、モモの作った菓子よりも何倍も価値がある。
その違いが分かってないあたりが、ルナだ。
「ルナさんらしいですね」
二重の意味を込め、ユズはそう微笑んだ。
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ヤバイ、ちゃんと止血したはずなのに鼻血がッ←
月の裏表の話題だと、ちょっと前の天音姉弟の話と何となくリンクしてる気もしますね。
うぁ~、ルナ可愛い……。
だだだ大丈夫ですかー!! とりあえずチッシュどうぞ~!!!
はい、愛なのか何なのかリンクしてしまいました。ルナの裏は全部モノが引き受けてくれたよ的な(^^;)
おっとと、語り出すと長いのでさすがに自重しておきますw
ユズ君よりルナさんですかww 可愛く書けたようで良かったですv
毎度毎度、奇声をあげてすみません;
というか樹神さんの所のルナは良いですわぁ…言葉の言い方というかなんと言うか、魅力があります。
…我が娘ながら天晴れ。
そしてユズ君が凄く良いです。…惚れてまうやろー!!(ぇ
そして最後の『裏には尻尾』に吹きましたww
でも尻尾はお触り禁止でお願いしますね☆ 奴等の尻尾はいろいろと起爆剤なので(ネタ的な意味で)
その奇声が楽しみになってる今日この頃ですよ(笑)
実はルナさんは書きやすい女の子の一人だったりしますv こう無意識に相手の心を掴む女の子って、好きなんです(読者まで掴めてるかは別としてw)
魅力ですか! それはルナさん特有のものでしょうね♪
そして三日月さんはユズ君に惚れるんですねw 分かりやすい構図です(^^)
『裏には尻尾』はあとがき書いててふと思いついた子ネタです。本編に入れるとギャグになっちゃうからw
ユズ君は(ルナさんには)紳士的なので、気にはなっても触らないでしょうv