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Relation to Him
がくリン未満の神威とリン。自重できなかったらしい。
どのくらい書くか分かんないからボカロ兄弟タグ。三作超えたら独立させます。
「かぬ……じゃない、かむい。かむい、がくぽ」
七月三十一日に発売されていた、他社の男性型VOCALOID。
有名なアーティストの声を素に作られた、歌わせやすいと評判の。
もう、秋も盛りだというのに。
けれどMEIKOとKAITOは、やっぱり、と笑っていた。
むしろ予想よりは早かった、と。
確かにミクは自分たちが出てから買ったと聞いたし、リンとレンも来たのは葉桜の季節だった。
石橋を叩いても中々渡らない。いつだったかMEIKOが称していた通りだ。
延期に延期を重ねているCVシリーズがリリースされるのとどちらが先か、などと冗談交じりに話していたらしい。
それが、遅くても今月中には、この家にやってくるのだという。
「リンやレン、ミク姉とおんなじ、エンジン」
MEIKOやKAITOは、同社の製品とはいえ旧式で、それだけ差異が多く互換性も低い。
二人とも細やかな気配りをしてくれていたから不満に思うことなんてなかったけれど、今度はこちらが気を使わなければいけない。
会社が違ったとしても同じエンジンで動くのなら、きっと共感できる部分もあるだろうから、ずいぶんと楽なはずだ。
「パッケージは変なカッコしてたよね。
何て言うんだっけ、あれ? ニンジャ……は違うし、ゲイシャ、なわけないし」
和風という印象だけで、時代関係なくそれらしい固有名詞がいくつか口をついて出てくる。
どれも検索してみると全然違って、少女は首をかしげた。
着物を近未来風にアレンジしたような、ミスマッチな二つの要素を取り込んだ外見。
藤色の髪は長く、頭の上で一つに結わえていた。
持っていたものは扇と、刀。
「マイコ……オイラン、……サム……サムライ?」
連想ゲームにもやっと終わりが見えてきた。
検索で、中毒性が高いと有名な彼の曲がヒットしたのだ。
「そだ! サムライ!!」
答えが分かってリンは嬉しくなる。
だからといって、どうということもないのだけれど。
知的好奇心はVOCALOIDにもあるし、何より新しくできる仲間のことだ。
少しでも情報を持っていた方が出迎える心の準備をしやすい。
「どんなヤツなんだろ? 仲良くできたら、いいな~」
うきうきと、マスターが作った曲を口ずさむ。
『初めまして。これからよろしく』という意味を込めた、明るく優しい歌。
彼が目覚めて一番に聞くことになるだろう、温かな音楽だ。
いろんな話をしてみたい。いっぱい一緒に歌いたい。
不安なんて欠片もなかった。
ただただ、楽しみで仕方がなかった。
弟分にしてやろうか。それともKAITOよりも成熟していそうだったから、兄になるのだろうか。
早く、彼に会いたかった。
少女はひらひらとした服となびく藤色の髪を見つけ、音もなく駆け寄る。
がら空きのように思えるけれど、もう一人の兄と違い隙がないのを、リンはもう経験済みだ。
前にみかん型の置物を投げつけた時、難なく受け止められてしまったのだから。
……衝撃で手をしびれさせてしまったのが面白かった、というのは内緒だ。
「が~く~に~い~!!」
それでも、彼女はかまわず男に抱きつく。
近づいていると気づいても、害さえなければされるがままでいてくれると、知っていたから。
自然に甘えさせてくれる二人目の兄が、好きだった。
「リン殿か。如何した」
落ち着いた低音が耳をくすぐる。
レンの力強い声ともKAITOのやわらかな声とも違う、涼やかな美声だ。
癖があるのに、微調整すれば誰とでも相性がいいことは、マスターが実証してくれていた。
「相変わらずかった~い!
“殿”なんていらないって言ってんじゃん」
堅苦しい敬称に、何度目か数えることも放棄した文句をぶつける。
メモリーによるとこれで十六回目らしい。
「これは癖のようなものであるから、致し方ないのだ」
困ったように眉をハの字にさせて神威は答える。
立派な大人の男性の外見とあまりに不釣合いな表情に、思わず笑みがもれてきそうになった。
生真面目な彼はいつもは冷静沈着だけれど、時々どこか可愛らしく見えてしまう。
いたずらのしがいがあると嬉しくなるほどに。
「むぅ、そんなんじゃ“がくぽんこつ”って呼んじゃうよ」
何となく口にしてから、けっこう似合ってるかも、と思った。
我ながら良い案な気がしてくるから不思議だ。
「……それは勘弁してもらいたい」
心から嫌がっていると分かる言葉と顔に、リンは今度こそ声を上げて笑う。
ちょっとした反応が、面白い。
様々な面を見るたび余計に突っつきたくなってくるのだ。
失礼で迷惑なことかもしれないけれど、当分のところ彼はいい玩具になりそうだった。
「しょーがないから、今から一緒に遊んでくれたら許す!
でもいつかちゃんと名前だけで呼んでよね!!」
一方的で半強制的な要求を押し付ける。
こういう時は相手に考える暇を与えないことがポイントなのだ。
案の定、押され気味に彼は頷く。
「努力はいたそう」
「よろしい!」
リンは言質は取ったとばかりに笑顔を浮かべた。
約束は破るためにあると自分は思っているけれど、これは守ってもらおうと調子の良いことを考える。
「とりあえず、髪いじらせて♪」
彼が家に来ると分かった時のようにうきうきと、少女は櫛とリボンを取り出すのだった。
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がくぽとリンってなんかあいますね~
自分なりには、これ以上女子が増えても困るな~って感じだったんでバランスいいですね^^
それにしてもリンはいいな~レンにもがくぽにも甘えられますもんね。うらやましいとおもったのは内緒です。←言ってるしww
長文失礼しました・・・