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みくちゃんのにちじょう
VOCALOID幼児化計画タグ巡回推奨。な感じのお話。
ロリコン気味の青年KAITO兄さんと、幼女ミク。外見・精神年齢は5歳程度。
「おにーちゃん、おにーちゃん!」
子供特有のかん高い声が、元気に兄を探している。
青年は苦笑しながら妹の元へと向かう。
ミクが来てから、この賑やかさが当たり前になってしまった。
本来は十六歳である初音ミクだけれど、我が家の彼女は見た目も思考パターンも五・六歳程度だ。
マスターや諸々の影響を受けやすい変動的なVOCALOID。
設定年齢すら、簡単に変わってしまうものらしい。
外見に違わぬ無知さと無垢さに、初めは驚きと困惑を覚えたものだった。
落ち着いた時間と引き替えに得た子守役は、しかし意外と楽しくもあったりする。
「ミク」
「おにーちゃん!!」
名を呼び場所を知らせれば、パッとこちらを振り返る。
腕より長い袖を振りながら駆け寄ってくる少女を難なく抱き止める。
えへへ~、とKAITOの腹の辺りに頭をこすりつけ、ご機嫌だ。
「何かあった?」
いつもの五割増の笑顔に、そう問いかける。
するとミクは待ってましたとばかりに勢い良く顔を上げた。
「あのね、あのね!
マスターがね、新しいお歌を作ってくれたの!!」
嬉しそうに大きな瞳を輝かせて、話す。
歌が好きだと。マスターが好きだと。
全身で語るミクの素直さが、愛おしいと思った。
「それは良かったね」
「うん♪」
いつものように頭をなでて同意してやれば、花のような笑み。
「だからね、おにーちゃんも一緒に歌おうね!」
告げられた言葉に、青年は首をかしげる。
「一緒に?」
KAITOと二人で歌うように作られた曲なのだろうか。
それとも単に、練習に付き合ってほしいと言う意味なのか。
訊き返してみたけれど、浮かれている少女に答えは期待できなさそうだった。
「初めてだね、楽しみだね!!
みく、練習もイッショーケンメーがんばるよ!」
握りこぶしを作って、舌っ足らずにやる気は満々だと語る。
疑問は後でマスターに尋ねてみよう、とKAITOは苦笑を浮かべた。
甘すぎる、と皆に言われるけれど、ミクが楽しそうなら、それだけで自分も幸せになれるのだ。
「そっか、ミクはお利口さんだね」
もう一度頭をなでながら、手放しで褒める。
子どもは褒めて伸ばすものだと、いつだったか読んだ覚えがあった。
まあ、そんな事実がなかったとしても、対応は変わらない気はするけれど。
「だってみく、いい子だもん!
ちゃんとお歌もがんばれるもん!!」
どうやら“いい子”という言葉が最近のお気に入りらしい。
ころころと変わっていく興味は、本当に人間の子どものようだ。
「そうだね、いい子で頑張り屋なミクだものね」
もっと褒めてあげれば、おにーちゃん大好きー! と抱きついてくる。
僕もミクのことが大好きだよ、と。返すのもいつも通りで。
何が甘すぎるって、ミクに向ける彼の表情が一番甘い。
そう、前に姉に言われたことは、とりあえず忘れておくことにした。
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