VOCALOID・UTAUキャラ二次創作サイトです
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≪ 2・君に訊きたいんだけれど | | HOME | | 1・君はいつも笑ってる ≫ |
Your name, My happiness
カイミクとリンレンでやった、『名前を呼ぶ』ってだけのネタ。
ついでに互助会BBSの方で話してたネタでもある。
雷歌ヒビキ×天音ルナ。たぶん、甘めだと思う。
「ヒービキヒビキヒビキー」
何だか寂しくて、寂しさを紛らわせたくて、ルナは声を張り上げる。
「連呼しづらくないかぁ?」
ヒビキが振り返り、苦笑した。
返事がないわけじゃない。
呼ぶたび、こうやって彼は答えてくれる。
けれど、どこか適当にあしらわれているような気がして。
「しづらくってもヒビキが相手してくれるまでは呼び続けるもん!」
ルナはむきになってしまうのだ。
「相手、してるじゃん」
そう言いながらもヒビキはまた落ち葉を掃き始める。
むむむ。やっぱり嘘だ。
「し・て・な・い!
ワタシにだけかまってくれないとやぁ~」
「そんなこと言われてもなぁ」
受け答えがどこか投げやりなように思える。
仕方がないから話し相手をしている。そんな感じ。
その様子にイライラしてくる。
「しりとりでもするか?」
ぽん、と手を打って、名案とばかりにヒビキは言い出す。
「びみょー、ってゆーか意味ないし」
その提案をルナはばっさりと切り捨てる。
自分たちはUTAU音源だ。データに付加されたプログラムだ。
簡易的なものとは言っても、検索機能がある。
しりとりをしたって、永遠に終わりは来ないだろう。
「どーせ、掃除しながらでもできるからでしょ」
分かってるんだから、とルナはヒビキを半眼になってにらむ。
「はは、図星さされちゃったな~」
あわても弁解もしないで、からからと笑う。
何がそんなに楽しいんだろう。
自分はこんなにも憂鬱な気分なのに。
「……掃除なんてしなくても、自動的に消えてくじゃん」
定期的に、自動修復プログラムが作動する。
落ちた葉は木に戻り、踏まれた草花は復元され。
彼が木の根元に落ち葉を集めたところで、意味なんてない。
「習性みたいなもんさ。
こうしてると落ち着くの」
鼻歌まで歌いそうな機嫌の良さで、境内を掃いていく。
落ち葉は生き物を育てるから、ゴミとしては扱わないと、ずいぶん前に聞いた。
木の根元には山のように枯葉がたまっていて、ベッド代わりになりそうだ。
「ヒービキー」
「はいはい」
何度このやり取りを繰り返しただろう。
むなしさはつのる一方だ。
「……ウサギは寂しいと死んじゃうんだよ」
しょんぼりと、膝に顔をうずめてルナは呟く。
どんなに小さくても、距離があっても、UTAUだから声は届く。
「ルナはUTAUだろ? しかも妖怪って設定じゃなかった?」
ヒビキの声の調子は変わらない。相変わらず明るい。
心配さえもしてもらえない。
「うう~」
本気で泣きたくなってきた。
「ヒービキヒビキ、ヒビヒビキー」
やけになって、彼の名前を連呼する。
「なに?」
返事はすぐに返ってくる。
それだけで、満足するべきなのかもしれない。
けれどルナはわがままだ。もっともっとと、望んでしまう。
「ヒビキの名前呼ぶのは好きだけど、呼んでる分放ってかれてる気がして、なんかヤ」
自分勝手でいい。横暴だったってかまわない。
ルナはヒビキに遊んでもらいたかった。
たとえ相手にやることがあっても、優先してもらいたかった。
……それくらい、大事にしていてもらいたかった。
ヒビキのため息が聞こえる。
呆れられただろうか。面倒くさがられただろうか。……嫌われただろうか。
足音。近づいてきている。ルナは動けなかった。
「おれの子ウサギさんは寂しんぼだなぁ」
ぽんぽん、軽く優しく頭をなでられる。
顔を上げると、彼は笑っていた。
いつもの、真夏の太陽のように明るい笑顔で。
“おれの”と限定してもらえたのが嬉しくて、恥ずかしくて。
わがままを言ったのが今になって後ろめたくなり、ルナは眉をハの字にした。
「そーですよ、だから遊んでクダサイヨ」
口をとがらせ、軽口を叩く。
これくらいのわがままは……許容範囲?
「掃除も終わったし、いいよ」
「やったー♪」
掃除に終わりがあるのかは分からなかったが、ヒビキの答えにルナは飛び上がった。
縁側からぴょんと地に足をつけ、るんるんと意味もなく踊る。
「ルナ」
ヒビキの呼び声。
「ん~?」
体ごと振り返って、適当に返事をする。
これから相手をしてもらえるのが嬉しくて、他がおろそかになっていた。
「おれがルナの名前呼ぶときは、いっつも幸せなんだけど。
ルナにもそう思ってもらえた方がいいな」
ヒビキは少し困ったような笑みを浮かべて言う。
どこまでも優しい空色の瞳。
さっきのルナの発言を気にしていたらしい。
「じゃあ、努力してよ」
挑発するような笑みをたたえ、ルナは言った。
本当は、彼の名を呼ぶときは幸せなことの方が多いけれど。
もっともっと、喜びでいっぱいになれば良いと、思ったから。
ルナはわがままだから、今以上を望んでしまうのだ。
「がんばらせていただきます」
彼らしい笑顔でそう答えたヒビキを見て、自分は幸せだ、と再確認した。
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【注:タイトルは歓喜の余り若干発狂してるようです】
なんと…なんと素敵なシチュエーション…!!
全てがツボで思わずテーブルを手でバンッバン叩いてしまいましたww(痛
互助会BBSにも感謝です…!!
なんといいますか、ふつつかな娘ですがよろしくお願いします…あれ、何か違う?←
ルナの性格はきっとあんな感じで間違いないと思います。
若干脳の回転が狂って変なこと書いてますが、これにて失礼します…!
これこそシチュ萌えですね!
テーブルバンバン……お手は無事ですか~!!
どうやら私は互助会BBSの流れに影響されやすいらしいです(笑)
娘さんは大切にします!!(違うだろ)
ルナの性格、大体合ってますか、良かった~v
では、コメントありがとうございました♪